あらすじ
幼少期から親しい人の死に触れることが多かった栞(しおり)。大学生の時にも恋人が事故で亡くなり、いつしか「自分に憑いた死神のせいで周囲の人が死ぬ」と感じるようになる。29歳の冬、今度は祖父の訃報を聞くことに…。
森薫氏のコメント
作者の観察眼が大変優れていて、それがゆえの描写力がとにかく素晴らしかったです。現実のなかの何気ない人と人のやりとりを拾って自然に描くのが上手ですし、登場人物の表情も人間味に溢れていてとてもよかったです。誰しも人から見れば「考えすぎじゃない?」という思い込みを持っていたりするものです。そうした思い込みが些細なきっかけで緩やかに解けていく様は、繊細な出汁味のような表現力です。この感性は稀有なものなので、自信をもってこれからもいろいろな漫画に挑戦してください。
受賞者のコメント
この度は栄えある賞をいただきありがとうございます。これまで出会った人達への想いを混ぜたりこねたりしてこの話が出来ました。みんなありがとう! これからも人と人生をいっぱい愛して漫画を描いていきます。